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スプーン・フォークがうまく使えない子どもにおすすめ!自宅でできる手首トレーニング8選

「右利きなのにスプーンがうまく使えない」「フォークで刺せず、最終的に手で食べてしまう」
このようなお悩み、発達段階のお子さんにはよく見られます。

実はこの背景には、手首の使い方(可動性・安定性)や姿勢、指先の協調性など、身体機能や発達の課題が隠れていることも。

今回は、スプーン・フォークをうまく使えない原因と、自宅でできる簡単なトレーニング方法を専門的な視点でわかりやすく解説します。


よくあるお悩みと様子

  • スプーンですくえず、左手で押し込む

  • 食べ物がこぼれやすく、食事が長引く

  • フォークでうまく刺せない・食べ物が逃げてしまう

  • 右利きなのに右手でうまく扱えない

これらの様子がみられる場合、単なる不器用さではなく身体の使い方や発達のバランスに原因がある可能性があります。


スプーンやフォークがうまく使えない原因とは?

1. 手首の柔軟性や安定性が弱い

手首の上下・回転が不十分だと、スプーンの操作がぎこちなくなります。

2. 手指の分離運動が未発達

肘・手首・指をバラバラに動かす「分離運動」が苦手だと、道具の操作が難しくなります。

3. 利き手の巧緻性が育っていない

右利きでも、右手で器用に操作する力がまだ発達途中なこともあります。

4. 姿勢・体幹が不安定

座る姿勢が安定していないと、手先の動きにも影響が出ます。

5. 視覚と動きの協調(視覚認知)の課題

「どこにどう刺す・すくうか」の認知やタイミングが取りづらいこともあります。


おうちでできる!簡単トレーニング8選

以下は、日常の中で楽しく取り組める手首や手先の力を育てる遊び・トレーニングです。


1. スプーンで小豆やビーズのお引越し

【ねらい】スプーン操作・手首の安定性UP
→ スプーンで小豆やビーズをすくって、別の器に移動させます。


2. ぐるぐるまぜまぜ遊び

【ねらい】手首の回内・回外(ひねり)の動き習得
→ 粘土や水、スライムなどをスプーンで混ぜて遊びます。


3. 輪ゴムをペットボトルにかける

【ねらい】手首のひねり・指の協調性強化
→ ペットボトルに輪ゴムをかけることで、手首を使った細かな操作を促します。


4. おはしでスポンジ運び

【ねらい】指先の器用さ・目と手の協調性
→ 小さく切ったスポンジをおはしでつかんで、お皿に移します。


5. おてだまキャッチ

【ねらい】手首の動き・コントロール力向上
→ おてだまを片手でポンと投げてキャッチ。手首をひねってコントロールします。


6. 新聞ちぎり&ポイ!

【ねらい】指の力・動きの分化
→ 新聞紙を細くちぎって、丸めてカゴに投げる遊び。微細運動の基礎力UPに◎


7. タッパーのフタ開け閉め

【ねらい】手首の回す・押す動作の習得
→ 小さめのタッパーのフタを開け閉めするだけ。実は食具の動作に直結します!


8. フォークでゼリー移動ゲーム

【ねらい】力加減と実践的な食具練習
→ フォークでゼリーを刺して、となりの器に移すことで、現実に近い練習ができます。


食事中の環境調整も大切!

✅椅子の高さを調整しよう

→ 足がしっかり床につく or 踏み台を使って安定させる

✅肘がテーブルに乗る高さに

→ 手先を使いやすくなります

✅食器が滑らないように

→ シリコンマットや滑り止めマットを使うと、スムーズに操作できます

✅太めのスプーングリップを使う

→ 握りやすく、力の入れ方がわかりやすくなります


まとめ

スプーンやフォークの使い方がうまくいかない原因は、「手先の不器用さ」だけでなく、姿勢や体の使い方、発達のバランスにあることが多いです。

まずは遊びの中で自然に取り組める簡単な手首トレーニングから始めてみましょう。日々の中で「できた!」を増やしていくことで、少しずつ食事が楽しくなっていきます。

心配が続く場合は、児童発達支援施設への相談も検討してみてくださいね。

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