「線がまっすぐ引けない」って発達に問題があるの?
4歳ごろになると、保育園や家庭で「お絵描き」「文字の練習」が始まります。しかし中には、「線をまっすぐに引くのが苦手」「手がぶれてしまう」と悩むお子さんもいます。
結論から言えば、これは発達段階でよくあることで、決して「できない=異常」ではありません。
ただし、適切なアプローチや遊びを通して、「手先の力」「目と手の協応」「姿勢の安定」などを育てていくことはとても大切です。
今回は当施設ご利用児(4歳)の親御様からの相談があったので、真っ直ぐに線を引けない理由と、おうちで取り入れられる簡単な療育的アプローチを紹介します。
真っ直ぐに線が引けない理由|考えられる3つの要因
1. 手先の筋力や操作性が未熟
4歳前後では、まだ鉛筆を正しく握って思い通りに動かす力が十分に育っていないこともあります。
2. 姿勢や体幹の不安定さ
椅子に座った姿勢がぐらつく、足が床についていないなど、体の軸が安定していないと、手をスムーズに動かすことが難しくなります。
3. 目と手の協調運動(視覚と運動の連携)が未熟
「目で見て、手を動かす」という力は、個人差があります。視覚からの情報と運動のコントロールをつなげる力は、遊びの中で少しずつ育まれていきます。
療育的アプローチ|おうちでできる5つの簡単トレーニング
① 粘土遊び・洗濯ばさみで手先を強化
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粘土をちぎる・丸める・のばす
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洗濯ばさみを指でつまむ
👉 効果: 指先の筋力とコントロール力がアップします。
② 穴にストローを通すなどの細かい作業
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ストローやモールを小さな穴に通す
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ビーズを紐に通す
👉 効果: 集中力と微細運動の精度を高めます。
③ 点つなぎや迷路などの線を使った遊び
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点と点をつなげて線を引く
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簡単な迷路をなぞる
👉 効果: 目で見た情報を手に伝える力(視覚・運動協応)を育てます。
④ 色付きテープやガイドで「まっすぐ」の感覚を養う
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紙の上に色付きマスキングテープを貼る
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「線の上を車で走らせよう」などの遊び
👉 効果: 線の感覚を視覚的に理解しやすくします。
⑤ 姿勢を整える環境づくり
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足が床につくよう椅子の高さを調整
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バランスボールや動物歩きで体幹トレーニング
👉 効果: 姿勢が安定し、手の操作がスムーズになります。
療育は「楽しく・焦らず」が基本!
大切なのは「できないこと」を責めるのではなく、「できるようになる過程を一緒に楽しむ」ことです。
無理に鉛筆を持たせて線の練習をするより、遊びを通じて自然に育てるアプローチの方が、子どももストレスなく取り組めます。
まとめ|「線が引けない」は「これから育つ力」
真っ直ぐに線が引けないのは、その子の発達段階や特性によってごく自然なこと。焦らずに、まずは手先の感覚や姿勢の安定、目と手の連動を楽しく遊びの中で育てていきましょう。
継続して取り組むことで、自然と「まっすぐ描けた!」という成功体験が増えていきますよ。
利用児は電車が大好きなので、「線路を書いて、電車を走らせよう!」と声掛けしたら書くことを始めてくれました。
また実際におもちゃの電車(カプセルトイの物は大きさがちょうど良かった。)を走らせることによって、大きく達成感を得られていました。
達成感を感じることで次に繋げることが出来るので試してみて下さい!
何か子育ての悩み事などもいつでも相談して下さいね😄
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