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愛着障害とは?原因・特徴・支援方法をわかりやすく解

1. 愛着障害とは

愛着障害とは、乳幼児期に養育者との安定した情緒的なつながり(愛着)がうまく形成されなかったことで、対人関係や感情の安定に困難を抱える状態をいいます。
本来、赤ちゃんは保護者に抱かれ、守られる中で「この人がそばにいれば安心」という信頼感を育みます。しかし、その過程が阻害されると、将来の人間関係や自己肯定感に影響が出ることがあります。


2. 愛着とは何か

愛着(アタッチメント)は、子どもが生きていく上で最も基礎的な心理的土台です。

  • 安全基地:安心して探索や挑戦ができる拠点

  • 情緒の安定:不安や恐怖を感じたときに心を落ち着ける支え

  • 社会性の発達:他者との信頼関係を築く力の基礎


3. 愛着障害の原因

愛着障害は、生まれた環境や乳幼児期の経験に大きく影響を受けます。主な原因は以下の通りです。

  • 虐待やネグレクト(育児放棄)

  • 養育者からの繰り返される拒否や無視

  • 養育者の頻繁な交代(施設入所・里親の変化など)

  • 長期入院で親子の接触が制限される

  • 養育者が精神的に不安定(うつ病、依存症など)


4. 愛着障害の種類と特徴

愛着障害は大きく2つのタイプに分かれます。

① 抑制型(反応性アタッチメント障害)

  • 人を信頼しにくい

  • 感情表現が乏しい

  • 助けを求めない

② 脱抑制型(脱抑制型対人交流障害)

  • 誰にでも馴れ馴れしい

  • 危険な相手でも警戒しない

  • 境界線なく接近してしまう


5. 放置した場合の影響

愛着障害を放置すると、成長とともに以下のような影響が長期化する可能性があります。

  • 対人関係が築きにくい

  • 衝動的・反社会的な行動

  • 自己肯定感の低下

  • 感情コントロールの難しさ


6. 支援・療育の方法

愛着障害の改善や緩和には、安心できる関係の再構築が必要です。

  • 安定した養育者が継続して関わる

  • 小さな成功体験を積み重ねる

  • 安心できる人間関係のモデルを見せる

  • 専門機関(児童精神科・発達支援施設)との連携

  • プレイセラピーやカウンセリングの活用


7. 家庭でできる関わり方のポイント

  • 叱るよりも安心を与える関わりを優先

  • 毎日のスキンシップやアイコンタクト

  • 子どもの感情を受け止めて言葉にしてあげる

  • 規則正しい生活と一貫したルール


まとめ

愛着障害は、幼少期の環境や経験によって形成される「安心できる人間関係の土台」が十分に育まれなかった状態です。
支援の第一歩は、安心と安定を継続的に与えること
早期の理解と支援によって、子どもは再び信頼関係を築く力を育むことができます。

ぜひ体験してみて下さい。

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