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ADHDの子どもが「待つことができない」のはなぜ?

🔹 ADHDの子はなぜ「待てない」のか?

ADHD(注意欠如・多動症)の子どもは「待つことが苦手」とよく言われます。これは単なるわがままや性格の問題ではなく、脳の特性によるものです。主な理由は以下の通りです。

  1. 衝動性の高さ
     「やりたい!」と思ったことをすぐ行動に移してしまい、我慢することが難しい。

  2. ワーキングメモリの弱さ
     「今は待って、自分の番はあとで」という情報を頭に保持するのが難しい。

  3. 時間感覚の未発達
     「1分」「5分」といった時間の長さを正確に感じにくく、待ち時間が必要以上に長く感じられる。

  4. 感情コントロールの難しさ
     「早くやりたい」「欲しい」という気持ちを抑える力が弱く、行動に出やすい。


🔹 療育でできる工夫

ADHDの子どもが「待つ力」を身につけるためには、療育の場で以下の工夫が効果的です。

  1. 視覚的に「待つ」を見える化
     砂時計やタイマー、カードを使って「あとどれくらい待てばいいのか」を示すと分かりやすい。

  2. 短い待ち時間から始める
     最初から長く待つのは難しいため「10秒 → 30秒 → 1分」と段階を踏んで練習する。

  3. 順番をカードで示す
     「今は○○くんの番、次は△△ちゃん」というように順番カードを並べ、子ども自身が確認できるようにする。

  4. 待てたら必ず褒める
     「よく待てたね!」「今できたね!」と肯定的に伝えることで「待つといいことがある」と学べる。


🔹 自宅での関わり方

家庭でも「待つ練習」は取り入れることができます。

  1. 「あとで」を具体化
     「ちょっと待ってね」ではなく「タイマーが鳴ったらね」「時計の針がここまで来たらね」と具体的に伝える。

  2. 待つ時間の過ごし方を用意
     塗り絵、指遊び、手持ちのおもちゃなど「待つ間にできること」をあらかじめ準備しておく。

  3. 小さな成功を積み重ねる
     たとえ10秒でも待てたら「今、できたね!」と褒める。これが大きな成功につながる。

  4. 視覚的なサポートを家庭にも
     冷蔵庫に順番カードや「待つカード」を貼り、終わったら移動させるなど「見える化」を工夫する。


🔹 まとめ

ADHDの子どもが「待つことができない」のは、脳の特性によるものであり性格の問題ではありません。

🌱 ポイントは

  • 「見える化」で待ちやすくする

  • 短い時間から練習を重ねる

  • 順番や時間を具体化する

  • 小さな成功をしっかり褒める

これらを繰り返すことで、少しずつ「待つ力」は育っていきます。

すぐに改善することは難しいですが療育により徐々に育まれていきます!

お子様にあった療育施設で成長していきましょう。

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