子どもが「年齢より幼い遊び」を好むと、保護者は「大丈夫かな?」「発達に遅れがあるのでは?」と不安になることがあります。ですが、幼い遊びを選ぶのには理由があり、適切に関わることで発達を後押しできます。今回は、年齢より幼い遊びを好む子どもの理由と、療育で大切にしたい支援方法を解説します。
年齢より幼い遊びを好むのはなぜ?
1. 発達のペースに個人差がある
子どもの発達は一律ではありません。言葉や社会性がゆっくりな子は、シンプルな遊びの方が安心して取り組めます。
2. 安心できる遊びに戻っている
新しいことに挑戦するのが不安なとき、子どもは「慣れ親しんだ遊び」に戻ることがあります。これは自分を落ち着ける方法のひとつです。
3. 得意な分野を繰り返して楽しんでいる
好きな遊びを繰り返すことで「できた!」という達成感を味わい、自己肯定感を育てている場合もあります。
幼い遊びは悪いことではない
「まだ赤ちゃんみたいな遊びをしている」と心配になるかもしれません。しかし、幼い遊びは子どもにとって 安心の土台。ここから少しずつ新しい力を伸ばすことができます。
療育では、この安心できる遊びを出発点にすることが大切です。
療育で大切にしたい支援のポイント
1. 好きな遊びを否定しない
子どもが安心している遊びをそのまま受け入れることが、次のステップにつながります。
2. 遊びに「少しだけ」発展を加える
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電車遊び → 駅や切符屋さんごっこに発展
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人形遊び → おままごと・お店屋さんごっこへ発展
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積み木 → 設計図を描いて組み立ててみる
このように、遊びに「ごっこ」「ルール」「他者とのやり取り」を少しずつ加えていくと、社会性や言語発達が広がります。
3. 大人が“橋渡し”をする
同年代の遊びにいきなり入るのは難しい子もいます。大人が役割を分けたり、一緒にルールを作ったりして「友達と一緒に遊ぶ体験」につなげていきましょう。
4. 成功体験を積み重ねる
幼い遊びでも「できた!」と感じる体験は大切です。小さな成功を褒めてあげることで、自己肯定感が高まり、より積極的に挑戦できるようになります。
遊びを通して育つ力
幼い遊びの中にも多くの学びがあります。
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手先の操作(積み木・粘土など)
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言語発達(お人形にセリフを言う)
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社会性(順番を守る、貸し借りをする)
このように、遊びは子どもの発達に欠かせない“学びの場”なのです。
まとめ
年齢より幼い遊びを好む子どもには、理由があります。
大切なのは、幼い遊びを否定せず「安心の土台」として認め、その上で少しずつ遊びを発展させていくこと。療育では、遊びを通じて 自己肯定感・社会性・言葉の力 を育てることが可能です。
「うちの子はまだ幼い遊びばかり…」と感じたら、不安に思う必要はありません。安心できる遊びをスタート地点に、発達をサポートしていきましょう。
発達に対して不安なことやお悩みは抱え込まずご相談くださいね!
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