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🧩マット運動と療育の関係性とは?

🧩マット運動と療育の関係性とは?

マット運動は、幼児教育や体育の一環としてよく知られていますが、実は療育(発達支援)でも非常に効果的な活動です。
特に、発達障害や発達の気になるお子さんにとって、マット運動は「体を通して脳を育てる」重要な時間になります。

マット運動が療育にどんな効果をもたらすのか、そして家庭や施設でどのように活用できるのかを詳しくお話ししていきたいと思います。


🧠マット運動が療育に効果的な理由

① 感覚統合を促す

マット運動では「転がる」「回る」「支える」など、全身を使った動きが多く含まれます。
これにより以下の感覚が育まれます。

  • 前庭感覚(バランス感覚)
    → 姿勢の保持や集中力の持続に関わる感覚。

  • 固有感覚(筋肉や関節の動きを感じる感覚)
    → 力加減や動きの調整を学ぶ。

これらの感覚が整うことで、日常生活での「落ち着いて座る」「姿勢を保つ」「体を上手に使う」などの基礎的な発達が促されます。


② ボディイメージ(身体認識)を育てる

マット運動では、前転・後転・横転といった動きを通して、
自分の体の大きさや動かし方を体で感じ取ります。

このボディイメージの形成は、不器用さ(発達性協調運動障害=DCD)のある子どもにも特に有効です。
自分の体をコントロールできるようになることで、動作のぎこちなさが減り、自信にもつながります。


③ 注意力・衝動のコントロールを育てる

マット運動には「順番を待つ」「合図で動く」「終わったら止まる」などのルールが含まれています。
このような活動を繰り返すことで、注意の持続力衝動のコントロールが自然に身についていきます。

ADHDなどの「待つことが苦手」「動き出しが早い」といった特性のあるお子さんにも効果的なアプローチです。


④ 自己肯定感を高める

マット運動は、段階的に「できた!」を実感しやすい活動です。
少しずつできることが増えることで、成功体験を積み重ねることができ、自信につながります。

療育では、「すごいね!」「今の動き上手だったね!」など、肯定的な声かけを意識することで、子どもの自己肯定感をさらに高められます。


⑤ 社会性やコミュニケーション力を育む

マット運動を集団で行うことで、

  • 順番を守る

  • 友達を応援する

  • ペアで協力して動く

といった社会的スキルが自然に育ちます。
「体を使いながら関わる」ことが得意な子どもにとっては、言葉以外のコミュニケーションを学ぶ貴重な時間にもなります。


🏡家庭での取り入れ方

🔸初めてのステップ

・マットの上で寝転ぶ、ゴロゴロ転がるだけでもOK!
・「体を丸める」練習からスタートして前転に発展させる。

🔸遊び感覚でできる工夫

・「合図で止まる」「音楽が止まったらポーズ」などのゲーム形式に。
・マットの上を「動物歩き(くま・カエル)」で進むのもおすすめ。

🔸安全面の配慮

・転がるスペースを十分に確保
・滑りにくい素材のマットを使用
・大人が必ず見守りながら行う


🌈まとめ:マット運動は“体を使う療育”

発達の領域 期待できる効果
感覚統合 バランス・姿勢・集中力
ボディイメージ 協調運動・不器用さの改善
注意・衝動性 順番・ルール・待つ練習
情緒面 自己肯定感・達成感
社会性 協調・模倣・応援・会話のきっかけ

マット運動は、運動能力だけでなく、心と体、そして社会性をバランスよく育てる療育活動です。
お子さんの「楽しい!」という気持ちを大切にしながら、無理のない範囲で取り入れていきましょう😊

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